パートナーの発達障害に悩みながらも、それを乗り越えて前向きな関係を探っていきたい、という気持ちがあるかたへのヒントです。

発達障害は病気ではありません

一番の前提として、「発達障害は病気ではない」ということを再確認してください。

病気ではなく、得意なことと苦手なことが極端という特性が問題が生じさせているのです。または、情報処理のしかたが多数派と違うともいえます。そして、例えばアニメや映画のなかではいろいろなキャラクターの登場人物が描かれるように、実際の社会でも、「そういった特性のあるキャラクター」のひとつなのだ、とわたしは考えています。

すべてのキャラクターが均一化される、ということはありえないので、発達障害をもつかたの特徴も「キャラのひとつ」として受け入れることが必要なのでしょう。

ただし、すべてをそのまま受け入れましょう、ということではなく、まわりの人との関係の中で問題になっている部分は、解決に向けて歩み寄りをしていくことが求められます。

適切なサポートがあれば、成長していきます

発達障害だからあれはできない、これは苦手、とあきらめる必要はありません。

パートナーの特性を理解して、自分たちに合った生活スタイルやコミュニケーションの方法を探っていくことで、夫婦関係を変えていくことは可能なのです。

参考:「人間は、時代背景、その国の文化、社会状況、家庭環境、教育など、多様な外的要因に影響を受けながら、一生かけて発達していく生物であり、発達障害をもつ人も同様です。つまり、年齢とともに成長していく部分もあり、必ずしも不変的な障害とはいい切れないのです。もちろん個人差はありますが、「障害だから治らない」という先入観は、成長の可能性を狭めてしまいます。周囲が彼らの凸凹のある発達のしかたを理解しサポートすることにより、「障害をもちつつ適応していく」という視点をもつことは重要です。一方で、発達障害はひとつの個性だから配慮は必要がないと考えるのも行き過ぎです。成人になった発達障害者から、小さいころから配慮が受けられず困難な環境の中で苦労して成長した話も耳にします。」

国立障碍者サポートセンターホームページより

http://www.rehab.go.jp/ddis/understand/facts/

「わかってもらおう」ではなく「わかりあえる」方法を探しましょう

パートナーに自分の気持ちがわかってもらえないのはつらいものです。

しかし、アスペルガーの人にとって、「気持ち」という目に見えないものを理解するのは難しく、自分が感じているこの気持ちに共感してほしい、と思ったところで、パートナーには違ったふうに伝わっていたり、無反応だったりすることも多いです。

とはいっても、生活の中ではお互いの状況や気持ちが理解できないと困るので、効果的なコミュニケーションの方法やツールを探ってみましょう。例えば、耳で聞くよりも文章で読む方が得意なパートナーだったら、大切なことを相談するときにはラインやメールで伝え、その場で意見を求めずに期限を切って返信してもらう、など、それぞれの夫婦にあったやりかたが見つけていくことが、コミュニケーションの助けになります。いろいろな情報を参考に、自分たち向けの方法を模索してみましょう。

アスペルガー(発達障害)とカサンドラは敵対関係ではありません

カサンドラの苦しみの真っただ中にいるとこのように思えないかもしれません。

しかし、障害の特性を夫婦で受け止めて、お互いに変化を受け入れることができれば、ふたりの関係にも前向きな変化が見られることでしょう。

夫婦関係には波があります

カサンドラの状態は波のように浮き沈みがやってくるものです。落ち着いてきたと思ったところでまた引き戻されることもしばしばです。また、パートナーの行動も一朝一夕で変わるものではありません。

結果を急ぐあまり、相手をせかしてしまったり、自分を責めたりすることなく、年単位の時間がかかる覚悟で向き合っていくことが必要です。

まとめ

得意も苦手もまるごとその人らしさです。

苦手なことは、環境や対応によって変化するので、夫婦の間で話し合ったり工夫を重ねたりして、効果的なコミュニケーション方法を探ってみましょう。

お互いが落ち着ける夫婦関係を築くには、ある程度の時間がかかります。急激な変化を求めてあせらないように心がけましょう。