離婚をするにしても、もう一度やり直すにしても、これから幸せに暮らすためにはどうしたらよいか、一度ゆっくり考えてみましょう。DVなどで危険な状態でないのなら、あせって結論を出す必要はありません。

これまでの人生は何だったのだろう、と思ってしまうかた

バブル時代のトレンディドラマで、女性の結婚適齢期がクリスマスケーキにたとえられていたのをご存じですか。

クリスマスイブの24歳がベストタイミング、クリスマス当日の25歳に売れ残ったら価値は半分、というものです。当時は、「腰かけOL」(結婚したらすぐに退職する補助職的なOLのこと)、「寿退社」(結婚を理由に退職すること)ということばも普通に使われていました。今では考えられませんが、ほんの1世代前のことです。

この時代に結婚した女性の多くが専業主婦として家事育児に専念し、今、ちょうど子育てがひと段落して、夫とふたりきりの未来が見えてくる時期に差し掛かっています。

そして、ふと思うのです。自分の人生は何だったのか、これから夫婦ふたりの生活はどうなるのか、と。

折しも女性の活躍が推進される令和の時代、「自立」=「経済的な自立」とされる傾向があります。手に職のある女性やキャリアを重ねた女性は自立していて、専業主婦やパートは「夫に頼っている」とされがち。その結果、専業主婦としての自分に自己肯定感を持てない人も多くいます。

「夫の収入で生活している以上、今の生活を続けるためには自分ががまんするしかない」「今から仕事を探そうと思っても、なんの経歴も資格もない私には無理」「子どもにちゃんと教育を受けさせるためには、離婚はできない」

そう考えて、動けない自分ばかりが損をしているように思っていませんか。

昔の自分はどうだったか、思い出してみましょう

離婚の相談にいらっしゃるかたで、「自分が大好き!」という方はほとんどいないです。むしろ、いつも自分のことは後回しで、良い母、良い妻として、家のこと子どものことを一生懸命やってきた頑張り屋なのに、家事や育児を夫から感謝されず、子どもには問題行動が出たりして、「自分のやっていることは何なのだろう」と空しくなっている方が多いです。

でも、思い返してみてください。結婚前から今のような自分でしたか?

昔は興味のあることに挑戦したり、行きたいところに行ってみたり、好きなお店でアルバイトをしたり、夜中まで読書に熱中したり、と、心の思うままに過ごしていませんでしたか。決して、誰かのために自己犠牲を重ねる自分ではなかったはずです。

「妻だから」「夫のため」「子どものため」を「自分のため」に変えてみましょう

結婚生活を維持するうえで、家族の中での役割分担というのは確かにあるでしょう。しかし、家族はそれぞれが協力して成り立つものであり、誰か一人が自分を後回しにして尽くすことでまわるものではありません。

もしあなたが、「妻だから」「夫のために」「子どものために」と思ってやっていることにストレスを感じているのなら、それは自分がやりたいことではないのかもしれません。

本当は何がしたいのか、自分に問いかけてみましょう。どんなささいな場面でも構いません。がまんしたり遠慮したりして、出来ずにいることはありませんか?例えば、夫は休日でも自由に出かけるのに、自分は夜や休日に行きたいところがあってもやめておく、ということはありませんか。

長い間、自分を後回しにする生活をしていると、自分が何をしたいのか、どう思っているのかを感じられなくなっているかもしれません。それでも、自分の気持ちに耳を傾け続けることが、自分を癒し、心の虚しさを軽くすることにつながります。そして、自分が「本当にやりたいこと」が少しずつ見えてきます。

離婚するかしないか、「自分軸」で判断しましょう

自分のやりたいことが見えてきたら、自分の望む生活を具体的に想像してみます。

どこに住んで、どんな仕事をして、どんな一日を過ごしていますか。老後はどうなっていたいですか。

大切なのは、自分自身と自分の未来に目を向けることです。

そして、自分の思い描く未来を実現するために、本当に離婚が必要なのかを考えてみましょう。「今の状況に耐えられないから離婚する」のではなく、「自分の明るい未来のために離婚をする」と思えるかどうか。それをしっかり考えて結論を出すようにしましょう。

離婚の前に一番大切な心の準備は、自分が軽やかに楽しく生活できるような未来を描くことなのです。

まとめ

自分の気持ちをおざなりにしている感じや、家族のために自分を犠牲にしているのに報われていない感じがありませんか。そういった生活を続けていると、自分で感じる力が弱ってしまいます。

「自分はどう思っているのか」「自分はやりたいことは何なのか」と、自分の気持ちに向き合う習慣をもちましょう。