離婚後の生活に不安があったり、助けが必要なときには、生活支援制度を利用しましょう
国や自治体では、ひとり親家庭を支えるために、さまざまな支援制度を用意しています。
多くの市区町村の役所では、ひとり親家庭を支援する制度の一覧表が用意されています。直接窓口に行ってもらってきたり、ホームページで確認したりしてみましょう。
当事務所のある大田区の場合、令和2年4月現在、子どものいる家庭やひとり親家庭を支援する主な公的制度は下記のとおりです。◆…この記号がついている制度は、ひとり親家庭が対象の制度です。
【諸手当】
●児童手当:中学生(15歳の誕生日以降、最初の3月31日)までの児童を養育している方が対象です。
- 児童手当(所得制限限度額未満の方)
3歳未満一律 月額15,000円
3歳以上小学校終了前(第1子・第2子) 月額10,000円
3歳以上小学校終了前(第3子以降) 月額15,000円
中学生 月額10,000円 - 特例給付(所得制限限度額以上の方)
年齢、人数にかかわらず、児童1人につき一律 月額5,000円
◆児童育成手当:18歳の年度末までの児童を養育しているひとり親家庭の方が対象です。児童1人につき一律月額13,500円
◆児童扶養手当:18歳の年度末までの児童、または20歳未満で重度の障がいを有する児童を養育しているひとり親家庭等の方が対象です。
児童1人目 所得により月額43,160円~10,180円
2人目 月額10,190円~5,100円加算
3人目以降は1人につき 月額6,110円~3,060円加算
【医療費】
- 児童医療費助成(マル乳・マル子):保護者と児童の住所が大田区にあり、健康保険に加入している中学生(15歳の誕生日以降、最初の3月31日)までの児童が対象です。所得制限はありません。
病院等で受診した際の自己負担額(保険診療分)と入院時の食事療養費を助成します。
◆ひとり親家庭等医療費助成(マル親):ひとり親家庭等の親と、扶養されている児童(18歳に達した日の属する年度末まで、重度の障がいがある方は20歳未満まで)が対象です。
病院等で受診時の自己負担金(保険診療分)を助成します。所得制限があります。 そのほか、大気汚染健康被害(気管支ぜん息、慢性気管支炎など)や、小児慢性特定疾病の保険診療自己負担金部分補助などがあります。
【貸付金】
◆母子及び父子福祉資金:6か月以上前から引き続き都内に居住し、20歳未満の子を扶養している母子家庭の母または父子家庭の父が対象です。(資金の種類・・技能取得、医療介護、転宅など)
- 応急小口資金:所得の少ない世帯で、災害、病気、出産、区内転居等応急に必要な資金にお困りの方が対象です。
- 生活福祉資金等:所得の少ない世帯で、学校の授業料、転宅、出産等の資金にお困りの方が対象です。(母子及び父子福祉資金が優先)
【教育・学費】
- 就学援助費:大田区にお住いの小中学校生の保護者へ、給食費(国・都・私立を除く)や学用品費など、必要な費用の一部を援助します。(所得制限あり)
- 授業料の減免:所得等に応じて、都立高校等の授業料や入学料を減免する制度があります。
- 東京都育英資金貸付:都内在住で、高等学校、高専、専修学校に在学する生徒のうち、勉学意欲がありながら経済的理由により修学が困難な生徒に、無利息で奨学金を貸し付けます。(保護者の所得等の要件あり)
◆母子及び父子福祉資金:6か月以上前から引き続き都内に居住し、高校、高専、短大、大学、専修学校の在校生(20歳未満)の子を扶養している母子家庭の母または父子家庭の父が対象です。
- 大田区奨学金:大田区奨学金貸付制度、大田区給付型奨学金、給付型末吉育英基金があります。選考基準はお問い合わせください。
- 受験生チャレンジ支援貸付:一定所得以下の世帯に対し、中3・高3の学習塾等の受講料、高校・大学等の受験料を貸し付けます。高校・大学に入学した場合、申請により返済が免除されます。
- 子どもの学習支援:就学援助費、生活保護、児童扶養手当の受給世帯の中学生を対象に、週1回、専門スタッフや大学生ボランティア等が学習習慣の定着や高校進学のための支援を行います。また、生活保護、児童扶養手当受給世帯で、高等学校に通っていないおおむね20歳までの方を対象に、高校入試や高卒認定試験受験のための学習支援を行います。費用は無料です。
【住まい】
◆区営住宅・都営住宅:ひとり親世帯に優遇があります。
◆ひとり親世帯住宅確保支援:区内に1年以上居住し、転居先を探している対象世帯の住宅探しを支援します。
◆ひとり親世帯転居一時金助成:現に児童扶養手当を受給している世帯で、区内の民間賃貸住宅に3年以上居住し、取り壊し等のために転居を余儀なくされた世帯に対して、区内に転居する場合に、転居に伴う賃貸借契約時に要した費用の一部を助成します。(事前申請・所得制限あり)
◆母子生活支援施設:母子家庭で、支援を必要とする世帯が入所できる区立施設が2か所あります。
【くらし】
◆ホームヘルパー派遣:ひとり親家庭で、小学校6年生以下の児童と、その扶養者の世帯が対象です。親や子供の傷病、技能取得のための通学、就職活動など、一時的に家事や育児にお困りのときにヘルパーを派遣します。(所得制限あり)
◆各種料金割引:①JR通勤定期券3割引 ②都営交通1人のみ無料 ③水道・下水道料金の一部免除 ④粗大ごみ収集手数料の免除
【仕事】
◆自立支援教育訓練給付金:終了後に受講経費の一部を助成します
◆高等職業訓練促進給付金:1年以上の修業期間の養成機関で修業する場合、一定期間経済的支援を行います。
◆ひとり親のための就業相談
ここに挙げたものは一部です。
そのほかの制度や詳しい事業内容については、役所に確認してみましょう。
まとめ
お住まいの地域の家庭支援策・ひとり親家庭支援策を確認しましょう。
所得制限があるものもあります。自分はどの制度を利用できるのか、わからなければ問い合わせてみましょう。
お電話でのお問い合わせ
03-6429-9961
受付時間 9:00 - 17:00
土日祝・夜間も対応いたします