「非通知」の着信
ここのところ事務所に「非通知」での着信が何回かありました。「非通知の相手に、こちらから名前を名乗って出るのもちょっとな~」と思って受話器を取らずにいると、留守番電話にメッセージを残すでもなく切れてしまいます。まあ、用事があればきっとまたかかってくるでしょう。
今まではそんなふうに思っていたのですが、ある方のお話で考えを改めました。
女性のための電話相談をされていらっしゃる方なのですが、相談を受けるようになって初めて知ったことが「電話するのも難しい方がいる」ことだったそうです。
公衆電話からしか電話を掛けられないという家族環境は、想像を絶する困難な環境だろうと想像できるとおっしゃいます。そして、公衆電話からの着信は「非表示」と出るので、非通知が必ずしも公衆電話からではないとはいえ、出る前に気持ちを切り替えるのだそうです。
公衆電話は、一部の人にとってのセイフティネットなのだとも。
私は、「非通知」は海外からか詐欺的なものと思い込んでいたので、公衆電話からというのは考えていませんでした。事務所のホームページに「ご相談はお気軽に」と書いてはいるものの、心のハードルだけでなく、環境的なハードルも乗り越えてお電話をくださるということは本当に大変なことなのだと改めて実感しました。
悩みごとや離婚の相談はデリケートです。家族に話を聞かれたくない、話すのに心の準備が必要、など、それぞれの事情もあると思います。
なので、私は基本的に折り返し電話をしていません。ご自身の都合のいいタイミングに電話をかけていただければと思います。面談中だったり外に出たりしていて電話に出られないこともありますが、何度かかけなおしていただくか、折り返し可能でしたらメッセージを残してくださいね。公衆電話からのお電話のときも、できればひとこと留守番電話にメッセージを残してくださるとありがたいです。次に非表示でお電話いただいたときに、電話を取ることができますので。