発達障害とゲーム依存

発達障害とゲーム依存症と離婚

先日、パートナーがゲーム依存、というご相談を受けました。

発達障害と依存症、親和性が高いですね。

ゲーム依存・ネット依存の治療で有名な久里浜医療センターでも、そう聞きました。

ゲーム、面白いのはわかります。ゲーム会社が、離脱できないような「しかけ」を用意しているのも分かる。

でも、いくら面白くても、一度やった人全員が「ゲーム依存」になる、という話は聞いたことがありません。

たいていの人は、ほどほどのところで切り上げることができるもの。

では、発達障害の人が、ゲームに依存しがちな理由って何でしょう?

それは、「自由な時間の使い方が苦手」「過集中」「視覚情報優位」「ハマるとそればかり」「完璧主義のコレクター体質ゆえにアイテムを全部集めがち」などの特性に加えて、「現実世界の生きづらさ」が関係あるのでは、と、個人的には考えています。

発達障害のある方は、日常生活で困りごと・思い通りにならないことや、ストレスが多い。

対人関係を築くのが難しいことも多い。

でも、ゲームの世界では、チームを組んで頼り頼られの関係が築けたり、

「明日0時に待ってるよ!」

「一緒に大会に出ようよ」

「危ないところを助けてくれてありがとう!」

などと、顔出しなしでもつながって、声かけあって、協力し合ったりできるわけで。。

ここからは、今読んでいる、「母を捨てるということ」という本で、著者のおおたわ史絵さんが書いていることを参考にしたり、一部抜き出したりしています(おおたわさんのお母様は、合法薬物への依存で苦しんでいらっしゃったようです)。おおたわさんも、似たようなことをおっしゃっています。

「依存症患者は、楽しいから・気持ちいいから、ではなく、つらさや苦しさを緩和するためのセルフメディケーション(自己治療)の目的で依存対象にはまってしまう」。

だから、「自分の暮らす環境が楽しければ、何かに依存することもない」

たとえば、モルヒネ入りの水と普通の水・おいしいチーズ・楽しい遊具・オスメスの仲間を入れたオリを用意し、モルヒネ入りの水の高揚感を一度体験したことのあるネズミを入れる。

ネズミたちはモルヒネ水から離れられないのかと思うけれど、実はネズミは思ったよりもモルヒネ水に魅かれることなく、普通の水を飲みながら楽しく過ごす。

つまり、依存の根源はモルヒネにあるのではなく、オリの中の「環境」にあるということ。

おいしいチーズや楽しいおもちゃ、異性とデートし放題というパラダイスがあれば、モルヒネにはなびかない。生きにくさ、適応しにくさ、孤独、これらこそが、依存の原因の正体と言える。

(参考ここまで)

ゲーム依存の方に発達障害の方が多い理由は、ゲームにのめりこむことで、生きづらさや困り感を紛らわしているということもあると思うのです。

そして、そのゲーム依存は、家族そっちのけ問題や、課金しすぎ問題、離婚問題にもつながってきます。

「ゲーム依存」そのものは、法律で決まっている離婚理由にはあたりません。

でも、ゲームに依存した結果どうなっている?という現状が離婚原因になりえます。

もう少し詳しく知りたい方は、ご連絡くださいね。