お腹の赤ちゃんの養育費についても、取り決めできます

抱かれる新生児

コロナウイルスが猛威を振るっている中で、妊婦さんは、感染予防に神経をとがらせながら不安な日々を送っていることと思います。

今までのような出産もできない状況で、陣痛室に家族が入れず、陣痛の痛みにひとりで耐えなくてはならなかった、とか、楽しみにしていた出産の立ち合いが認められなかった、とか、生まれたばかりの赤ちゃんへの面会がままならない、という話も聞きます。

今の状況でお腹の命をはぐくみ出産することはとても大変なことでしょうが、元気な赤ちゃんのご出産をお祈りしています。

ところで、妊娠出産というとても喜ばしい時期なのに、妊娠中に夫に浮気されて、離婚につながるケースが後を絶ちません。

出産経験がある私は、妊娠中の身体的なキツさも、ホルモンによる精神的な不安定さもよくわかります。なので、「こんなに大変な思いをしているのに、何で外で浮気するの!」と思う女性の気持ちが理解できるのですが、男性にとっては、妊娠中こそ「浮気しやすくて、浮気をしたいと思いがちな時期」なのだそう・・・

夫の浮気に気づいてしまったら、夫に問いただす前に、まずは浮気の証拠を集めましょう。夫が言い逃れできないようにするためには、しっかりとした証拠が重要です。

そして、多くの場合、その後はいったん修羅場になります。話し合いの結果、お互いに「もう夫婦としてはやっていけない」というときには、離婚という結論に至ることもあるでしょう。

その際には、忘れずにしてほしいことがあります。それは、

お腹の赤ちゃんが生まれた後の養育費について、決めておくこと。

妊娠中に離婚が成立した場合、生まれた赤ちゃんの親権は母親が持つことになるのですが(ただし、協議によって父親に変更することも可能です)、親権を持たない父親も、生まれた赤ちゃんの扶養義務を負っているのです。なので、離婚したらそれっきり、というのは基本的に認められず、別れた夫にも、赤ちゃんが自立するまでのお金を負担する義務があります。

養育費は子どもが健やかに成長するための、子どもの権利。それは、離婚のときに生まれていなかった子にとっても同様です。赤ちゃん自身が養育費を請求することはできない以上、お母さんがしっかりと取り決めておく必要があります。

また、この場合は養育費の支払い期間がとても長くなるので、取り決めたことを「公正証書」にしておくことをおすすめします。

離婚の話し合いの際には、赤ちゃんが生まれた後の養育費について話し合うことをお忘れなく。